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「蘇芳くん。君が、俺の相手をしてくれればいいんだよ。」
「…………ほら、名案じゃなかった。」
俺の予感、的中しました。
「名案だよ?落ち着いてる君が俺の恋人になればいいんだ。」
「これ以上の名案なんて、ないだろう?」と自信ありげに話す社長に裏拳を喰らわせたい。
「社長、言いたい事は沢山ありますけどね………………。とりあえず、ひとつ。大きな問題がございます。」
「うん。」
「私、男性と付き合った事はありませんが。もし、付き合うとしたら、私が攻めになります。それでも、よろしいと?」
「………………………………そうきたか。」
勝った。俺は、脳内でガッツポーズをした。もちろん、表情には出さない。
「ならば…………。」
ユラリ、と立ち上がる社長。自分より背の高い社長に目の前に立たれると、少し仰け反り気味になる。
「蘇芳………、君をその気にさせればいいってことだな?」
「…………………は?」
この人。遊び過ぎて、頭おかしくなったんだろうか。それとも、仕事させ過ぎたか?
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