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「蘇芳、これから君を口説いていくよ。君はどうする?戦うか?逃げるか?」
勝負を仕掛ける時の仕事モードのように、社長は俺に聞いてくる。
は?逃げる?何を言ってるんだろう、この人は。
俺に勝負を持ちかけるなんて。
後悔、しないで下さいよ?
「いいでしょう。私も、これから社長を口説くことにします。どちらが受け入れることになるか、楽しみですね?」
ニッコリ笑うと、社長もつられて笑う。
「ああ、楽しみだ。交渉成立だな。」
チュッ。
「…………………………。」
まるで、成立のサインをするかのように、素早くキスをする。
「隙あり。今度は、そのメガネを取らせて貰おうかな?」
「………そんな隙までは、与えませんよ。社長こそ、油断しないで下さいね。」
「ーーーぉっと、」
グイッと胸倉を掴んで引っ張り。
「足腰立てないぐらい、攻めてあげますよ?」
耳元で、そう、呟いた。
「…………………どんな風に攻められるのか、想像するだけで興奮するね。」
「いつでも、実践してさしあげますよ。」
さあ。
勝つのは、どっちだ?
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