ツーR

3/5
前へ
/16ページ
次へ
「………ああ、結構しっかり噛んだんだろう?痛そうだ。」 「ええ、まあ………。」 親指で、フニッと上唇を捲ってまでして、社長は確かめてくる。 何で、そこまで。 「もう、いいでしょう?離してください。」 痛いんだよ。そんな風に捲られると。突っ張るだろうが。 「ダメだ。ちゃんと消毒しないと。」 「は。」 消毒?舐めときゃ治るって言っただろうが。 そう思った瞬間。俺の口内に、ヌルりと何かが入って上唇内側を舐めた。 何かって。いや、分かるけど。 誰が、社長に消毒してくれって頼んだよ! 「ーーーーふ、………んんっ!」 しかも、社長の野郎、そのまま深く舌を突っ込んできやがった。 こっちは、椅子に座った状態。 社長が覆い被さるように、体重をかけてきて。こっちは逃げ場がない。 社長が食べたのは、ホワイトチョコだったのか。 なんて、余計な事を考えてる場合じゃないな。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

74人が本棚に入れています
本棚に追加