第1章

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痛いし、辛いし、苦しいし、ーー悲しい。 しかし、私の心の奥底には小さくも鮮明に輝くものがあった。 何発喰らおうとも、どんなに惨めだろうと、私はただ耐えれば良い。 妹の和美を守ることになるからである。 私が一番のターゲットならば、一つ下の妹だけは無傷で卒業できるだろう。 私たちの本当の親は、どこにいるのか分からない。お金や教育環境や愛も与えてくれなかった。会いたいとすら思えない。 しかし知性だけは与えてくれた。 耐え続ければ、私と妹には社会的に復讐するチャンスがやってくる。 大学生や社会人になって成功すること、それは安全な復讐である。 「ああ、それと西宮さん」 角田が何か言っている。その間も、関の長い脚から繰り出される蹴り。 「おげぇぇぇぇっ、えっ、ごえぇっ」 私は胃の奥から来る気持ち悪さを出し切りたくて悶えていた。 「おい、後でたっぷりやっていいから、一旦、止めろ関! ブスミヤに声が届かねえだろ!」 私は腹を押さえて咳き込んでいるところを?敵の大ボスが?そう制した。 「ねえ、西宮さん。和美さんでしたっけ? とっても綺麗な妹さんがいらっしゃるのねぇ。ね、皆でシェアしましょうよ。私たち友達だもんね?」
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