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フリ「で?本当はそっちじゃねぇだろう?ww」
ヨハン「ハハハッ、まぁな。うちの親父が薪分けてほしいってよ。」
フリ「おいおいまた出掛けんといかんのか・・・。」
ヨハン「そう言うなよ、助け合っていかねぇとw」
フリ「わーってるよ、母さん、またちょっと出かけてくる。」
母「早くね。」
フリ「分かってるよ。」
そう言って彼は長靴を履くと玄関を出て庭に回る。
ヨハン「気を付けてなフリードリヒ。リオンも。」
フリ「あぁ。行くぞリオン!」
リオン「ガウ!」
親友ヨハンの頼みを受け、慌ただしくフリードリヒは再びリオンと共に飛んだ。
フリードリヒの住む村の近くには薪に向いた木が無い為、近くの山まで飛ばなければならない。しかし、その山の上空で悲劇は起きた。
リオン「!?」ビクッ
フリ「どうした?」
リオンが突然ビクッとした為、フリードリヒが警戒して周囲を見渡す。
その時だった。
ビシュウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥーーー・・・ン
フリ「!!!」
突如フリードリヒとリオンに向かって光線が撃ち込まれた。
気付いた時には、彼らは揃って撃ち抜かれていた。
リオンが絶叫の悲鳴を上げて落ちて行き、フリードリヒも共に落ちていく。
魔法を行使できる龍専門密猟者の手によるものであった。
フリードリヒも魔法を使える。それも稀有な対龍魔法「滅龍魔法」であるが、この魔法世界では龍の密漁を禁じているにも関わらず、闇市場で龍の素材が出回っている為に、大儲けをしようと密漁が絶えない。
フリードリヒもこれまで何度もリオンを守る為戦っている。
しかし、彼は不意打ちを受けてしまった。
リオンも彼も急所を貫かれており、着地点の周囲は密林である。
最も、互いに落下中に絶命してしまったが・・・。
フリ「・・・ん・・・?」
気がつくと、フリードリヒは全周白の空間に横たわっていた。
フリ「ここは・・・?」
空も、眼下の森も無く、ただどこまでも続く白い空間が広がっている。リオンの姿もどこにも見えない。
フリ「っ!傷が無い?」
地表から放たれた魔法に穿たれた胸の傷も無い。
フリ「というか、リオンは・・・?」
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