第1章

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「じゃまたなー!」 「おう、バイト頑張れよー」  時刻は午後5時30分、珍しく部活もバイトも休みな放課後ということもあり友達とだらだらと帰路を歩きながら何処か寄り道でもしようかと話していた矢先、友達に急なバイトが舞い込み仕方なく一人で帰ることたなった。 「はぁ……久々の暇だってのにやることないってのは損した気分だ。」  別に友達が先程別れた彼だけではないのだが、自分は隣町から電車で通っている身で既に駅の近くまで来てしまっている。ここらか友達に連絡して来た道を戻るのは面倒だ。  仕方ない帰ってゲームでもしようと最後の曲がり角を曲がったときだった。突然死角から人が二人ほど飛び出してきて見事に衝突しもみくちゃになりながら転がる。 「痛ッ!?おい!気をつけろ!」  急に襲ってきた激痛に思わず相手の無事を確認することなく怒鳴り付け、顔を見ようと上体を起こしたところで違和感を感じアスファルトに視線を落とした。そこには発光する円のような何かが俺を含めた三人を囲うように存在し、それが何かを確認する暇もなく意識がブラックアウトされた。
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