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「私の顔に何かついてますか?」
開いた口が塞がらないとはこういうことを言うのだろう、余りにも現実離れした光景にまじまじと骸骨を凝視しているとその口が動き先程から聞こえていた掠れたような声が響いた。
「あ、えっ?……え?」
「もしやスケルトンを見るのは初めてですか?」
「ククッそうではないぞリッチよ。そいつは魔族どころか魔物すら見たことがないのだ。」
スケルトン?魔族?魔族?なんだ?もしかして俺は夢を見ているのか?そうだとすればこの不可思議な光景と先程からのファンタジーの単語にも納得が……痛い!?
顔に痛みが走り前を向くと少女が持っていたリンゴの芯が転がっており、それが投げられたのだと気づいた。
「夢ではないぞ。感じるだろう痛みを?」
「…なら……これは現実?」
「あぁそうじゃ。信じられんことだろうが現実じゃ。とりあえずは簡潔に今のお前さんの状況を説明するとじゃな。
お前さんは召喚魔法に巻き込まれるという事故に合い死んだが、アンデッドとして蘇った。」
「……はぁ?」
「む?省きすぎたか?」
「いやいや!待って!ちょっと待ってくれ!」
急な展開に頭が追い付かない。
召喚魔法?そんなの知らない。
死んだ?誰が?俺が?
アンデッド?蘇る?アンデッドってゾンビになったってことか?バイオテロ?
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