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「落ち着いたかな?」
「はい……すみません。あの、質問してもいいですか?」
「構いませんが、まずは自己紹介をしましょうか。
私はリチャード・アトス・ファウスト。こっちのちっこいのが」
「またんか!自己紹介くらいできる。
妾はリオール・ヴァレン・ブラッド。リオと呼ぶことを許してやろう。」
黒骸骨がリチャードさんで少女がリオさんっとよし覚えた。リオさんは見た感じは年下だが、逆らってはいけないと目を合わせたときに直感した。
とりあえずは俺の自己紹介もしないと。
「えっと俺は遠月 幸太。いや、コウタ・トウツキになるのか……?」
「まぁそこは好きに名のればよい。それでコウタよ、何が聞きたい?」
「まずは、召喚魔法とは?」
「読んで字のごとく何かを召喚するための魔法じゃ。お前さんが巻き込まれのはその中でも最も希な次元飛躍召喚じゃな。」
「じ次元飛躍?」
「次元、つまりは世界を飛躍する召喚魔法じゃ。妾が知っている限りでは東の国の城にあるボロボロの勇者召喚の魔法陣くらいじゃな。」
「あぁ、あれですか。一度見ましたが神語が掠れてたり亀裂が入っていたりで危険だったはずなんですがね。」
「危険?」
「元々神語で書かれていて解読不能な代物じゃ。修復のしようもない。それを無理矢理使ったんじゃろ、そりゃ巻き込まれも発生するわけじゃ。」
つまり俺はその東の国とやらの行った不完全な勇者召喚に巻き込まれたと。
「ん?待ってください。何で俺が巻き込まれたってことになってるんですか?」
「そりゃお前さん、こっちに来る前に二人の人間と衝突してもみくちゃになっとたじゃろ?」
「確かに……でもなんでそれをリオさんが知ってるんですか?」
「それは妾がお前さんの魂の記憶を除いたからじゃな。」
リチャードさんが来る前まで瞳を除きこんでいたのは記憶を見ていたのか。
「さて、恐らくお前さんが一番気になっているであろうことも説明せんとな。
妾が偶然お前さんを見つけたのは西の樹海にある魔門の近くじゃ。強い欲の声に導かれて見つけたときには既にお前さんの身体は死んでおった。
じゃが、その魂は死神に回収されることなく身体にへばりついておったのでな。リッチの所に運び込んで奴のネクロマンシーと妾の呪術で新たな肉体を再構築し、魂を押し込んだ。それが今のお前さんじゃ。」
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