離れるまでの時間に

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中は緩かった。 濡れてふわふわして熱かった。 入り口だけが狭くてきつくて、 (…一本でこれかよ) 自分のは入るのか。 いや、どう考えても今日は無理だ。 食われたままの指。 女相手みたいに、簡単に出し入れなんてできそうにない。 しかしこのままいかせないと、もう先はないような気がする。 今日のこれがトラウマとかになられたら、本気でヤバい気がする。 「ユキ、こっち向け」 「……っ」 息の浅いユキの目は濡れていた。 気持ちよくて泣いてるのか、怖くて泣いてるのか、嫌で泣いてるのか。 聞けなくて、その口に自分の口を当てがった。 今日は何回もいかせてやる。 ただし全部、指は突っ込む。 でもそれは、自分の我儘だってちゃんとわかってる。 自分の男の性に従ってるだけで、ユキの男を無視しているのは承知の上。 承知の上。 .
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