いつか訪れる幸せのために

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翌日、指定された和食レストランへ重い足取りで向かうと、入り口でキョロキョロと落ち着かない様子の女性を発見した。 年は20代後半だろうか? ふわふわとした長い髪にワンピースを合わせたその可愛らしい雰囲気は、下手したら20代前半にも見えた。 「あっ!」 その彼女は俺の顔を見ると声を上げ、タタッと走り寄って来た。 「あの……堀直人さん、ですよね?」 「あぁ、はい」 「良かった」 ホッとした様子で胸を撫で下ろす彼女は、どうやら今日のお見合い相手らしく、ペコリと頭を下げて自己紹介を始めた。 「初めまして、西野文美(ニシノアヤミ)と申します。今日は突然申し訳ありません、母が勝手に話を進めてしまったみたいで」 申し訳なさそうに眉を下げる彼女に、俺は何も言えなくなってしまう。
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