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「あ、でも、こんなに濡れてたら、2人とも心配しちゃうかな。」
ちょっと過保護な2人。
雨にうたれて帰ってきた事がバレたら問い詰められるかもしれない。
「それは、面倒くさいかも。」
今さらながら雨に打たれる行為が恥ずかしくなった。
が、帰らないわけにもいかない。
いい加減身体も冷えてきた。
「はぁ、もういいや。考えるのも面倒になった。」
諦めてマンションにつけば、慌てて飛び出してくる絵梨花がいた。
「あ!!渚!!」
「わぁ、どうしたの?慌てて。」
「今連絡みて。迎えに来てくれてたのよね?ごめんなさい、私気付かなくて。え?でも何で濡れてるの?」
「・・・・車に水かけられて。」
適当な理由をつけ、一緒にエレベーターを待つとタクシーから伊織が降りて走ってきた。
「な、渚さん!!」
「わぁ、伊織さんまで。」
タイミング重なるなぁ、もう。
伊織もまた連絡を今みたらしく、必死に謝ってきた。
「いや、私が勝手にした事だから。」
そんなに謝られたら、余計な事をした気がしてしまう。
「先、お風呂入るから。」
何か言いたそうな2人をよそに洗面所で服を脱いだ。張り付いて脱ぎにくい。
「あ、そうだ、携帯。」
ポケットに入れていた携帯を取り出せば、防水機能がきいて無事だった。
中身を確認すれば、2人からの着信履歴とメッセージが異常なくらい入っている。
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