みんなで幸せ

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「これは・・さすがにちょっとひく、かな。」 その異常過ぎる数に頬が引きつった。 が、それは確実に自分を心配してくれたわけであって。 照れくさくて、うずく心がくすぐったかった。 熱い湯で身体を温めれば、すっかり心の空しさは埋まっていた。 「・・・・ずっと、いたの??」 ほくほくでお風呂場から出れば、その扉の前に座り込んでいた2人。 まるで捨て犬のようなその姿に、思わず笑ってしまった。 「怒ってないから。」 伊織「ほ、ほんとに?」 「ほんとに。」 絵梨花「じゃ、何で濡れて帰ったの?」 「・・2人とも、知らない男性と一緒にいたから、嫉妬しちゃっただけ。」 「「・・・・・。」」 言い訳も面倒になり、素直に伝えると思わぬ沈黙。 子供過ぎた理由だっただろうか。 「え・・と、2人とも、どしたの?」 絵梨花「渚が・・嫉妬?」 「変、かな。」 伊織「あれ、仕事だから!」 「うん。分かってたよ。」 絵梨花「私のだって、ただの上司よ!」 「そうだと思ってたよ。」 あぁもう。そんなに必死に言われたら。 詰め寄る2人を渚は抱きしめた。 初めて2人が頼りなく、子供のように愛しく思えたのだ。
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