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「…ただ…の『止…水』は…もう…見飽…きた…そろ…そろ…進化…型の…『観の…止水』…とや…らを…見せ…てみ…ろ…」  カザンの言葉が高さをとり戻し始めていた。きちんとひとつながりの台詞(せりふ)として聞きとれるようになっていた。  自分はすこしずつ「呑龍」への対応を始めている。無限の時間が流れたように思えるが、壁の時計では永遠に近い45秒が過ぎただけだった。  タツオは「観の止水」ために、新たに体内に残る力をかき集めた。ジョージはいつまで予備のエネルギーがもつかわからないといっていた。このまま逃げ切りを計れば、カザンが楽に勝利を収めることだろう。  タツオは守りながら攻めなければならないのだ。攻防をふたつのものではなく、ひとつの動きに結晶化させなければならない。  体内のクロックを極限まであげるために、タツオは「止水」の呼吸を練り始めた。
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