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初めまして、と旬が寄ってきて
ペコリと貴子は頭を下げる。
旬は撮影時とは違い、とても穏やかな表情だった。
「・・・西川さん、ですね?
爽と・・・、後、田沼慎介を描いて下さった。」
旬はこの事務所の専属カメラマン。
だから、爽の事を知っているのは当たり前。
でも、なぜ、田沼の事まで知っているのだろう?
ええ、とぎこちなく頷く貴子に旬はとても嬉しそうだ。
「田沼慎介は俺の義理の兄なんです。」
そうでしたか・・・、と驚く貴子。
旬は屈託ない笑顔を見せる。
「嫁も義兄もすごく喜んでました。
義兄なんて、あんな格好良くして貰ったら、困るって・・・」
いえ、と貴子は慌てる。
「私は、画像には、何もしていません・・・」
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