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  知っています、と旬は頷く。 「あれ、撮ったの、俺ですから・・・」 びっくりする貴子に旬はニコッと笑う。 「ちなみに、爽のもそうです。」 まあ・・・、と貴子は驚き、頭を下げる。 失礼な事に、 今まで撮影者が誰かなんて考えていなくて 全く知らなかった。 「気付きませんでした。ありがとうございます。」 こちらこそ、と旬は爽快な笑みを見せる。 「あんな風に、俺の撮りたかった世界に寄り添って その上、表情を付けて貰えて、嬉しかったです。」 旬は徐に名刺を差し出す。 「ぜひ、また、一緒に仕事させて下さい。」 ありがとうございます、と貴子は恐縮しつつも 心がジンジンするほど、嬉しかった。
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