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非常口の外階段まで引き摺られ
爽は貴子を壁に突き放す。
「・・・・・いい加減にしろよ・・・」
ビクッと身を竦める貴子。
押し殺されたように吐き出されたその言葉に
鋭く研いだ刃のような怒りを感じる。
そんな貴子に爽は余計苛立ちを募らせる。
「なんで、いつも、そうなんだっ・・・
アンタ見ていると、ホント、イライラするっ!」
幾度目かに聞くその台詞。
でも、爽にそう言われる度、貴子の心は抉られる。
両手で顔を覆い、泣き出した貴子。
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