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  藤谷には 珍しいはっきりとした拒絶に貴子は驚く。 藤谷は手を掴んだまま、貴子の傍に来て、跪く。 そして、 ジッと貴子を見つめ、微笑む。 「My Sweet・・・ 心配しないで、焦っている訳じゃないから。 でも、君1人を ココへ置いておくのは、もう嫌なんだ。 だから、言う事を聞いて。」 身を固くする貴子を引き寄せ、宥めると 藤谷はあくまで優しい声音で命じる。 「今週は僕も週末までこちらにいるつもりだ。 だから、土曜にでも移動しよう。 もちろん、貴子が平日に僕の部屋に来てもいいよ。 部屋の場所、覚えているね?」 コクンッと頷く貴子に藤谷はにっこりと微笑む。 「いい子だ・・・」
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