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  貴子は重い気分を吐き出す。 「はぁ・・・」 あんな醜態を晒した後、 どんな顔をすればいいのだろう・・・ 「はぁ・・・」 だが、グズグズしている時間はあまりない。 今日の打合せには忙しい藤谷や歩に代わり、 内村と言う営業が立ち会ってくれる。 内村は貴子の事を会社で見たことがあるらしいが 貴子にとっては初見の相手で、顔も覚えていない。 なので、 少し早目に待ち合わせましょう、と言う事になった。 タクシーを降りた貴子は 指定された場所近くの日蔭に移動し、内村が来るのを待つ。
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