4人が本棚に入れています
本棚に追加
”千里の道も一歩から”編_壱
パンツスーツに身を固め、私は気合を入れて出社した。
工場は思ったよりずっと大きな敷地だった。
門にいる守衛に申し入れると
彼はどこかへ内線をかけて確認する。
訪問表を書き、ゲスト用の入館証を貰い
指定された、目の前にある事務棟を目指した。
事務棟は、その敷地からすると、とても小さく感じた。
だが、入った一階はとても清潔で、華美なものはないが
きちんと整えられた印象だった。
ここへ来るまでの植栽も手入れが行き届き
会社の健全性が伺えた。
『はるばる来た甲斐はあるかもしれない・・・』
少しだけホッとした気持ちになって、入り口すぐの場所で
なるべく邪魔にならないように端で待機した。
最初のコメントを投稿しよう!