39人が本棚に入れています
本棚に追加
唐突の着信音に、意識と視線がそれに向く。
「?」
ベッドに埋もれたスマートフォンは画面を光らせ、メールの受信を知らせている。
私立高校二年生、朝川 太一(あさかわたいち)は勉強の手を止め、スマートフォンを手に取りメールを開く。
「……はは、何言ってんだこいつは」
送信者のクラスメイトからのたわいのないメールの内容を笑い飛ばし、適当に返信する。画面が送信完了を表示したのを確認し、ベッドへと投げようとした――直後だった。
「んぉ?」
振動とともに初期設定メロディーが鳴った。メールが受信されたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!