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「さおりん、顔赤いよーー。」
「まだらに出るのは肝臓が弱いから、弱くていいね。」と、山奥さん。
「さおりんは、飲むと目尻が下がって、色っぽいねえ。
色気、見習わないと。あははーー。」と恵理ちゃんが笑った。
グラス2杯分ほど飲んだら、もうシャキッとしてられない。
清四朗さんの御世話をしている、近所の京子さんに座布団とタオルケットを用意して貰い
こっそり離れで休ませてもらうことにした。
すると、恵理さんが、
「もう、さおりんのエロホルモンがドバーっと出て、浴しに来た。」
と様子を見に来てくれた。
居住まいを正し、何となく悩んでることを話しているうちに。
「さおりん、ちょっと手相を見てあげる。」といって左手を取った。
「うーん愛の人やね。愛されたいねさおりん。」
それで、すうっと恵理さんに吸い込まれてしまった。
「うんうん」
「やっぱりね。さおりん。
貴女ほど愛情とお金と知力に恵まれたひとはそういないよ」
ああ、栄二さんのことだ。こんなに愛して貰ってると解ってるくせに、私は昔のことをぐじぐちと持ちだして責めちゃった。
「貴女の、今無料でやっていることはお金を取っていい。
月に500円でもいいから。
それが貴女の自信や遣り甲斐につながる。」
ああ、あれだと思い当たることがあった。
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