色彩豊かで完全に透明な食物の章

9/13
前へ
/32ページ
次へ
●粒子のひずみ 「バグーの踵」くらいに有名なので、詳細を省きたいくらいにポピュラーな食べ物。ひずみ故に、毒素的な要素が多分にあるのが特徴である。 民間として行うひずみの毒抜きには、たっぷりの小麦粉でつつみ、その上からライドウ油をなみなみと注ぐことである。 ライドウ油が古びた黒いポロシャツ色になれば毒気は全て抜けたと考えて、純粋な粒子のひずみが口に入れられる。 「龍の爪」「サスクワッチの足」「猿の手(複写転送精霊あり)」など、人間の世界でも遍く知られている食材なため、その用途も限られてくる。 ただし、上等な人間(ガクシャ? カガクシャ?)を釣るための疑似餌としては有能である点に注意すべきである。彼らのロゴスは美味だからであることは言うまでもない。 ◆主な料理方法  ・「粒子のひずみの漁師焼き」  ・「ひずみの卵とじ」  ・「ひずみカレーうどん」  ・「水ひずみ」(民並商店のものが有名)  ・「ひずみとジャガイモの炒めたもの」  ・「僕とひずみの関係について」  ・「先生、僕とひずみの関係について」  ・「先生、聞いてるの!?」  ・「ねえ、看護師さん!!」  ・「看護師さん、どうして無視するの?」  ・「無視するように言われたの?」  ・「それでも医療従事者ですか?」  ・「冷やしひずみ」  ・「ひずみそば」 などなど、オーソドックスな人間料理にしか使うことができない。百科事典に載せるという命が無いならば、載せていない事項でもある。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加