第1章

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そして翌朝 今日もまた6時頃には目が覚めてしまった 今日は、日曜日で先生もお休みらしい 病室もお見舞いの人達で賑やかだ そんな中から逃げるように、よしみは病棟を出て階段を昇った 人付き合いが苦手で、友達と呼べる人間は、よしみにはいなかった 職場の人とも深く関わって来なかった よしみの所には …誰も来ない 誰も来ない階段の突き当たりで、外の景色を眺めていたよしみの目に涙が浮かんだ やっぱり、死んでおけば良かったかな? きっと自分が死んでも泣いてくれる人は誰もいないのだろう 死んでも誰も気付かないかもしれない そんな事を考え よしみは、自分は1人なのだと思い知った しばらく、そこで過ごしてから、よしみは病室に戻った 戻ると、病室は少し静かになっていた 夜、お風呂に入ると また少し染み出てきた
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