第1章

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月曜日 また先生に会える ただそれがあるだけで、入院生活も楽しいものになっていた それが 朝の回診のわずかな時間でも よしみには、大切な時間だった だが、朝食が終わっても先生は来なかった 『今日は、もう来ないのかな?』 と、ベッドに横になってウトウトしていると 8時頃になって、先生が来た 驚いて、慌てて起き上がろうとするよしみに、先生が手を差し伸べた おもわず接近すると なんだか先生からいい香りがした 『やっぱり先生優しいなあ』 と、よしみは思った 先生には会えるし 病院もキレイで快適だし、長く居ても苦にならないかもと思うほど過ごしやすかった ただ 掛け布団が、動くとガサガサとうるさく音をたてるのだけはちょっと困っていた そして今日から 本格的にリハビリ開始 でも、やはりツライものでは無く マッサージをしてから、無理なく腕を動かしていった 手術前 よしみは 乳癌の手術をして、腕が動かなくなった なんて話しを聞いてしまっい心配に思っていたが よしみのそんな問いに 先生は 「そんな事は絶対にありません!!」 と、力強く言ってくれた
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