第1章

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それでも、今の腕の上がらない状態に不安な気持ちが浮かんで来てしまう でも、先生は 「ちゃんとリハビリすれば動くようになります」 と、言っていた 先生の言葉で、よしみの不安は少し軽くなった 手術を乗り越え リハビリを頑張ろうと思えるのは、先生の存在があったからだ 1つの山を越えて 『先生が私の先生でよかった』と、改めて思っていた リハビリが終わり よしみは また、ふらふらと散歩にでかけて行く 庭を見下ろすと業者の人が庭に何かを植えたり、水をやったりと、毎日庭造りをしている その光景を下に見ながら、階段を上に登って行くと 屋上の花壇でも作業をしていた 作業をしている2人と、病院の従業員が1人 よしみが、開いていた窓から様子を見ていると 従業員の男の人が中に入ってきた よしみがそこに居たためか 作業をしている2人に 「鍵閉めちゃっていいですか?」 と、言った 慌てて 「ダメですよ!」 と、即答していた 「向こうの建物まで跳ばなきゃ降りられないじゃん!」 と、続ける 横で聞いていたよしみも、思わず笑ってしまった だが 『自分が居るから、鍵開けておけないのかな?』 と思い よしみは、その場を後にした
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