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看護師さんに案内されて
よしみは、手術室まで歩いて行った
こんな大きな病院の手術室なんて初めて入ったが
なんだか殺風景で、工場のような印象を受けた
「今は、まだ綺麗だけどね~」
なんて看護師さんが話してくれたが
よしみには、無機質すぎて綺麗な感じはしなかった
清潔ではあるのだろうが
手術台に横になり
右腕にいろいろ付け
点滴をするのに手の甲からすると言われ
よしみは、青ざめた
でも、イヤと言えるわけはなく、怖いが我慢した
そして麻酔が注入され
眠った感覚も無く、いつの間にか意識を失ってた
時間が経過した感覚も無く、気付いたら病室のベッドの上だった
なんとも不思議な感じだ
あんなに不安だった手術が
なんだか一瞬で終わってしまった
ちょっと拍子抜けな感じのよしみだった
麻酔から覚めても、ぼーっとしていて
「まだ意識は、はっきりしてないけど麻酔は覚めてますよ」
と、言う看護師さんの声
「いつ起きるか分からないから、また明日来るか」
と、言う母親の声
ハッキリと聞こえているし、母親の姿もチラッと見たが
自分では受け答えは全く出来なかった
意識はあるのに、体は動かず、喋る事も出来ない
まるで、自分の体じゃないみたいだ
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