第1章

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朝 昨夜の事を看護師さんに聞いたのか 先生は、回診の時 すでにガーゼの用意をしてきた 慌ただしくガーゼを交換して行ってしまった 今日から、手術で上がらなくなってしまった左腕のリハビリだ 案内してもらって、リハビリ室に 最初にリハビリの説明を受けた まだ担当者が決まっていないらしく、この日は若い女性がついてくれた よしみが想像していたモノとはまったく違い ほとんど、気持ちよくマッサージしてもらっていただけだった 午後 お見舞いに来てくれた母親を送って診察室の方まで行った 病室に帰ろうと、来た道を戻り始めると 土曜日で診療時間が早く終わり、シャッターがあちこちで閉まりだした 慌て外来のエリアを抜け出した 『閉じ込められたらどうなるんだろう?』 なんて考えながらも ちょっとあせったよしみであった 診察が終わると、閉まってしまうなんて始めて知った 昨日入った人が今日、手術だったので、夜も少し看護師さんがバタバタしていた 患者も、もぞもぞ動くから、機械のエラーの音がしょっちゅうしている 『私、あんなに動けなかったけど…』 と、少し感心していた 眠れそうになかったので、よしみは薬を飲むことにした
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