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だけど、それが大きな過ちだったのである。
私は、その個室に赴き、松村先生に強姦された。
処女を奪われ。
中に射精され。
その写真や、動画を取られ....。
私は、汚された。
でも事は、それで終わらなかったのである。
私は、写真や動画をネタに脅迫され、何度も何度も、松村先生に犯され....弄ばれた。
そして、身心共に私は汚し尽くされ、人生に絶望したのである。
その後、私はもうカラッポだった。
もう私には汚れた体と、蹂躙され....へし折れた心以外、何も無い。
でも....死にたくはなかった....。
何も残ってないのに、私は死ねなかったのである。
私は、ひっそりとでいいから、生きたいと思っていた。
そう....せめて苦しみを忘れて、過去を忘れて、平凡な幸せだけでも得られればと私は思っていたのである。
だから、私は松村先生に懇願し続けた。
写真と動画を、消去してもらえれば....。
この土地を離れれば....。
私を知る者は、誰も居ない。
私は、そんな幻想にすがった。
でも本当は、分かっていたのである。
私は、もう普通の人生すら歩めないのだと――。
だけど、今の私には、そんな過去の苦しみは無い。
殺したい程に、憎んでいた松村先生も、今は殺したい程にいとおしいと感じる。
今の私には何故、過去の私が、そんな事で苦しんでいたのかが、良く分からなくなっていた。
それでも一つだけは、ハッキリと分かる。
私は、自身の欲求に従って生きればいい。
それが、私に幸福感をもたらしてくれるのだから。
多分、もう私は普通ではなくなってしまったのだろう。
私が、殺した男性警察官が言っていた。
キラー・ブラッドだと・・・・・・。
あれは恐らく、私の事だったのだろう。
だけど私には、この現状を悲観する思いも、後悔も無かった。
何故なら今、私は幸せだと感じる事が出来るのだから――。
故に、私はキラー・ブラッドになれて良かったと思う....。
そう....キラー・ブラッドになれたからこそ逆に私は、そんな苦しみを感じた過去を、受け入れられるのだ....。
(まぁ、それはそうと、松村先生のアレを取っちゃったのと、男の警察官....殺したのは、少し失敗だったかも?)
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