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「鳥形....何で、お前は俺の血に、そこまで固執するんだ?」
鳥形は俺の質問に、やや飽きれ口調で言葉を返してくる。
「おいおい....マジで、そこから話さなきゃならないのかよ?
仕方がねぇヤツだな....。
まぁいい、なら教えてやる――。
お前には、人を超越した治癒能力が、備わっている。
だから、委員長ちゃんを助けるのに、お前の血が必要って訳だ。
分かったか鈴原?」
俺は思わず絶句した。
鳥形はゲームや、漫画等の妄想にハマり込んでしまっているのだろうか?
それとも、単にイカれてるだけか?
何にしても、真っ当な答えとは到底、思えない。
「なぁ....こういったら何だけど....俺には、そんな特殊能力は無いぞ?
何せ、画鋲で出来た傷だって多少、治りが早いって程度なんだからな。
まぁ、エロさには多少、自信はあるけどな?」
だが――俺が、そんな人を小馬鹿にするような言葉を、浴びせられながら鳥形は怒るどころか不敵に微笑む。
そして....鳥形は、俺に言った。
「なるほどな....。
今のお前の言葉で、幾つか分かったぜ。
2回も死にかけているのに、その記憶が無いんだな、お前には――?」
――と。
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