平穏が消える日

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「ま、まま、待って下さい御姉様! このままでは、俺の大事な所が潰れてしまいます!! どうか哀れな俺に御慈悲を!!!」 「大丈夫だよ優くん? 今は人口増大で、政府も少子化対策真っ最中だから優くん、社会貢献出来るね♪ 良かった、良かった。」 (いやいやいや! 絶対に、良くないから!??) 美沙子姉さんは、俺の言葉に耳を傾けず走ってくる。 「く、くるなぁぁぁぁ~!!?」 俺は思わず叫んだ。 だが、美沙子姉さんに止まる気配はない。 いや、寧ろ楽しげに微笑んでいますが? 俺は反射的に、タオルケットを掴むと、布団から離脱した。 しかし――。 (えっ....!? 止まった??) 俺が、タオルケットを持ったまま立ち上がった瞬間、美沙子姉さんもまた、ベットの縁に足の裏を押し付け、急ブレーキをかけたのである。 そして....心底、楽しげな微笑みと共に放たれた....目玉焼き用のフライパンによる一閃。 それが、向かう先は当然――! パンッ! 「はうっ!!???」 そんな軽いフライパンの音が、響いた直後....俺は股間を押さえながら、思わず悶絶した。 「またまた~優くん、役者~。 可愛い弟の大事な所を、本気で潰す訳ないでしょ? 軽く、ソフトにやったんだから大丈夫よ。 ほら、馬鹿やってないで、優くんもさっさと御飯食べ....。 って....あれ??」 美沙子姉さんは俺の悶絶が、演技でないと分かり、思わず首を傾げる。 「あ~れ? 可笑しいな??  絶対に痛い筈ないんだけどな~?」 不思議そうに、美沙子姉さんが呟く。 確かに、美沙子姉さんは間違っていなかった。 俺は痛くて悶絶していた訳ではない。 俺が悶絶していた理由....それは、そんな美沙子姉さんの絶妙なフライパンさばきが、醸し出す快感に堪えられなかったからである。 (くそ....俺は自分の若さが、恨めしい!) 俺は、生暖かく湿った股間を握り締めながら、己の若さを呪った。
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