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 次の日の朝、目覚めると俺は自分の部屋のベッド寝ていた。  夏生が運んでくれたことは、すぐに予想がつき、重たい足を引きずって、リビングのドアを開ける。  テーブルの上にはラップで包まれた朝食と1枚の紙が置いてあった。  紙には、 『おはよう、大翔。俺は用事があるから、少し出てくる。朝食はちゃんと食べろよ』 というメッセージが汚い字で書かれていた。  心の中で夏生に向けてお礼を言ってから、俺はまだ温かいご飯に手を付けた。  料理が得意な夏生が心を込めて作ってくれたであろう、味噌汁や卵焼きはどれも涙がでそうなくらい美味しくできていた。  それを心行くまで堪能していると、突然部屋のチャイムが鳴り響く。  その時、ご飯に夢中になっていた俺は、昨日の出来事を一時的に忘れてしまっていた。  しぶしぶドアを開け、顔を上げると、そこにいたのは加住だった。  「…っ!!お前っ…」  動揺してすぐにドアを閉めようとするが、ギリギリで加住がドアを掴み、強引に玄関に入ってくる。  「っ!!何しに来たんだよ。加住」  「おはようございます。立花さん。今日は話をしに来ました。少しだけ時間もらえますか。すぐなので、場所はここで構いません」  「…少しだけなら」  爽やかな笑顔を浮かべる加住を直視することができず、俯きながら頷いた。  「ありがとうございます。僕がサッカー部に所属していることは、同じ部にいた立花さんなら知ってますよね」  今ここで部活の話が出るとは想像もしていなかった俺は驚き、とっさに加住を見上げた。  加住は変わらず笑みを浮かべながら、俺を見ている。けどなぜかその笑顔が少し怖くなり、すぐに視線を逸らした。  何も返事をしていないのに、何故か満足げに頷いた加住は話を進めた。
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