第1奇

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え? うそだろ? 「遅刻だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 時は回り、走る通学路。 日はすでに昇っていて、時計の針は短い方が既に12の数字から左に45°傾いている。 さらにテスト期間真っ最中の中学生の俺にとって、今が絶望的なのは言うまでもない。 世界は、実に残酷だ…。 情けなんて毛頭ない。そりゃそうだ、世界がたかが人間一人に手を差し伸べるわけもない。 「くっそぉぉぉ!こなくそぉぉぉ!」 ――――― ――― ― 「後で職員室にこい☆」 「…はい」 ウィンクしながら言われた先生のその言葉にうな垂れる。 結局、テストには間に合わなかった…。
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