3人が本棚に入れています
本棚に追加
自分の席に座ると同時に、後ろの席にいるやつがむくりと起き上がった。
「よぉ、テストに遅刻とは、お前も受験が終わったから調子乗ってるんじゃないか?」
「うっせ、いろいろあったんだよ…。
というか、お前もテスト中に寝るとか、人のこと言えないだろ」
お互い様だろ、と付け加えると、相手はきょとんとした顔をして。
「は?全部解いたよ、見直しもして暇だったから寝たんだよ」
…そんな答えが返ってきた。
こんにゃろう…そんなことを平然と言いやがって。
そう、こいつは自覚のない天才ってやつだ。
そして、俺の友人でもある。
「そんなことより、テスト大丈夫か?
次のからやるんだろ?」
「あぁ、まぁ別にもうテストに意味もないしいいかな」
受験も一期で受かったし、テストはもうあまり意味がない。
「お前、知らないのか?…あぁ、あの時お前寝てたな」
「?」
「このテスト点数低かった人は、みっちゃんせんせーにこっぴどくしばかれてからの追試なんだぞ?」
「なにしてる、早く教えろてめぇ」
最初のコメントを投稿しよう!