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家の前に着くと、何やら騒がしい。
明かりもついてないところを見ると、姉ではないようだ。
何かが割れたり、倒れたり、ドタバタと何かが暴れまわっている。
「まさか…空き巣!?」
…と言っても、この家にはそんな高価な物もないが。
ともかく、急いで扉をあけ……
「ぅぁあぁぁぁぁぁぁ!!」
「うぼっ?!」
…ると、突如俺の腹部に何かが突っ込んできた。
あまり強くはない衝撃だったが、突然のことだったので思わず尻餅をついてしまった。
「いつつ……なんだ?」
顔を上げ、家の玄関を見ると、一匹の白猫が毛を逆立ててこちらに威嚇している。
リュリュだ。
しかし、それは俺に向けたものではないらしい。
「えぅ…っ」
その重圧(といっても微々たるものだが)を一直線に受け、震えながら小さな手で頭を隠し、体を丸め、身を隠している様子のそれは、俺の上に居座っている。
それは…人の形をしていた。
そう、形をしているだけで、人ではない、俺はそう思いたい
人に、猫のような耳も尻尾もあるはずがない。
さらに言うと、他人の家に全裸で上がり込んでいる幼女を、俺は普通の人と思いたくない。
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