消えゆく者たち

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ゲー研。 つまり大学のサークル活動だ。 僕が1年の時に僕ともう一人僕と意気投合した友達が創設。 サークルを色々探したが、僕の思い望んだサークルはなかった。 というかゲー研がないとはどういうことなんですか? なんて戦慄しながらもゲー研を結成。 1年のみのサークルで、人数は水増ししただけなので、実際は2人。 来年から入ってくるだろうと、凄く期待していた。 だけど、結局誰も入ってこなかった。 今年も収穫0。 僕と奴の二人きり。 どういうことや。 「おう、おはよう同士。今日も朝から元気だな。授業はサボりか?」 ここでみんなちょっと気になっていたであろうこいつを紹介する。 こいつの名前は道川勇者(ドウノガワ ユウシャ)。 僕と同じで無類のゲーム好きだ。 こいつも中々凄い親のネーミングセンスで、勇者。 周りからはブレイバーと呼ばれていたらしい。 とかいう風なネタ被りもあってかこいつとは意気投合。 1年の時から親しい仲となっている。 「まあね。どうせ出なくても単位取れそうな奴だしね。」 「そうか、ところで同士ブレイブ。」 「なんだい?同士ブレイバー。」 我ながら凄い呼び方だなぁと思いながらも会話する。 「非通知メールとかって届いてないか?」 「なんだ、君はエスパーだったのか。」 確かになんか変なのが届いてるなとは思ってたよ。 でもそれをすぐに見抜いてくるなんてどうかしてる。 「そうか。では話は変わるが…」 「変えないで!気になるから!」 いきなりその話を振ってきたと思えばこれだ。 勿体振るのはこいつのクセだけど、いちいち突っ込むこっちの身にもなってほしい。 「おう、じゃあ話すが、前回俺が言ったこと。覚えてるな?」 とブレイバーが聞いてくる。 いやさすがに忘れようがないって。 「SSSメールとやらでしょ?もしかしてそれが関係してるの?」
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