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「わしは断った」
「そりゃそうだろね」
「しかし婆さんの執念は底知れぬ程で、わしは最後には根負けして引き受けてしまったのじゃ。何とゆうか、惚れた弱みとゆうやつかのぅ」
じーちゃんは頭を掻きながら照れ臭そうに笑った。そして話を続けた。
「しかしその当時の王と妃の間には婆さん1人しか子がおらんかったのじゃ。だから婆さんが居なくなってしまったら長きに渡って続いてきたこの王国は滅びてしまう。そこでわしは婆さんに条件を出したんじゃ」
「何て言ったの?」
普段人の話をろくに聞かないアタシが真面目に聞いているのを見て、じーちゃんは笑いながら言った。
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