上を見ろ!

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 なんだろう・・・?  ――ボタッ。 「ヒッ!」  最初に腕が落ちてきた。それから足・・・。  後から後からバラバラと落ちてきた。どこの誰のかも分からず雨のようにたくさん、たくさん体の一部が落ちてきた。 「ケ、ケ、ケ・・・。流石、閻魔様だ。流行を取り入れるなんて」 「次はなんてメールする?」 「ケ、ケ、ケ・・・。そうだなぁ。下を見ろ!じゃね?下から針山出てくるし」 「ケ、ケ、ケ・・・。良いねぇ。顔にグサッとやりますか」  ここは地獄。そこにあるビルの屋上で鬼どもがスマホを楽しんでいることは誰も知らない。
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