第1章―3

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 かくして女ばかり4人の飲み会のはずが総勢8人の男女混合の飲み会となった。  予約を入れていた店へと進む。しかし、ここでアクシデントが起きた。  予約していたのは、そんなに大きな店じゃなかった。金曜日の夜ということもあって、8人も入れないのだと言う。 「しまったな……」  みゆきが腕を組んでしまうと、根元と呼ばれた男が声をかけた。 「ちょっと心当たりの店があるんだけど」 「そうなの?」 「知り合いの店なんだけど、ここよりは大きいし、結構、知る人ぞ知る店って感じだから、入れるかもしれない」  それでもいい? 根元にそう聞かれると、もちろんいいよとみゆきは返事をした。 「念のため、電話してみる」  言うが早いか携帯を耳に当てる。  2つ、3つ話をすると、親指と人差し指でオッケーのマークを作った。
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