第1章―2

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 自分にかけられたのと同じ言葉をみゆきは同僚にも口にしていた。大きな声だから事務所中に響いてしまっている。それが耳に届くと、ついつい笑ってしまいそうになる。  みゆきは眩しい。何をしていても迷いがない。常に前向きで、突き進んでいく。みんなはついついそれに従ってしまう。リーダーシップと言えばいいのだろうか。もしくはカリスマと言うべきか。  気づけばみゆきの思った通りになっている。そんなことは少なくない。  凄いなと思う。あんな風に生きていけたら、どれだけ楽しいだろうか。
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