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秀一からスマホを奪い写真をよく見て校外学習で行った場所を思い出した。
山道をバスで登る途中にある道の駅。そこでバスを降りトイレ休憩を挟んだ。その道の駅にはちょっとした小路があってそこを通ると見晴台が現れた。
他のクラスメートのように下界の景色に興味がなかった。だから秀一と二人、柵からは離れた場所でも関係なく写真を撮った。それでも――。
それでも秀一の言う通り、俺の後ろの方で小さく上半身だけ写るはるかの場所は柵の向こう側にも見える。
「た、多分さ。俺の手がここに写っているからそう感じるだけじゃね?」
そう言って秀一と肩を組んでいた方とは別の手を指差した。
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