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「今日さ、井田うざくなかった」
「あー、分かる。でも、一番ウザかったのは現国の二之宮だよね」
「あー、分かる。何がウザいってうちらの事見すぎじゃん。五回も目が合うとかストーカーだし」
現国の二之宮は真面目に授業を聞く生徒ばかりを見てくる。二之宮は百合佳を息子の嫁にしたいと公言している。
「お待たせ」
部活が終わった紗良が合流した。
「お疲れ」
「紗良は良いよね、運動するから細くて。百合佳も普段はバイトしてるし肉の塊はあたしだけか」
「なな実は痩せてるわ」
「何奢るかね。あっ、クレープを紗良様に」
単純な私。
「今気付いた、なな実のハンカチ可愛い」
「あら、よくぞ気付いてくれた。オニウなの」
「可愛い」
「褒められちゃった。百合佳はチョコバナナだよね。紗良はチョコ&バニラアイス」
「「うん」」
「お待たせ」
クレープを買って、二人の居る場所に戻る。
「こっちが百合佳ので、こっちが紗良の、これはなな実ちゃんの」
「ありがとう」
「ありがとう。なな実単純やな」
「そうなの。ま、クレープ食べよ」
クレープを食べながら教科担の悪口をペチャクチャ。
「その袋何」
遅れてきた紗良が百合佳の横の袋を指差して聞いた。
「お母さんのプレゼント」
「可愛いのが有ったんだよね」
「良かったね」
「うん」
何気ない日常が何気なく過ぎて行く、はずだった…。
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