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暗い暗い闇の中。
僕はすごく楽しいのである。
地下にある特別な部屋。僕はその中にいる。目は隠されていないが、手は拘束されている。足も。僕の座っている椅子は固くて、もう座ってる感覚はない。だいぶ座ってるから感覚がマヒしたのだろう。
「闇・・・。ククククっ。」
僕の今までやってきたことをまた思い出す。
たくさんの人を闇に堕とし、犯罪という特別な道を教えてやった。
僕は手助け。自分の手を血で染めない。
「やぁ。天才犯罪者クン。」
僕の見知った顔がやってきた。誰とは言わないけど。
「ご無沙汰してます。・・・・どうしてここが?」
「俺には警察官の知り合いがたくさんいるから情報をもらったまでだ。」
彼の顔の広さには僕自身も正直驚いている。歩く一人一人が知り合いといっても過言ではないと思う。
「それで・・・?聞いたから入ってきたのか?こんな強セキュリティの中を。」
「ちゃんと許可はもらってるよ。」
檻越しに笑う彼。こんなところにストレートに入れるわけがないとは思っていたが・・・。
それも顔の広さ故なのか?
「今日は何用だ?」
「君をね精神病院につれて行こうと思ってな。少し検査したいんだ。」
精神病院。
人が人格や我を失った時に入れられるところ。
別に僕はメンタルは大丈夫な方だと思うが?
「何を検査するんだ?」
「君がずっと言ってる“闇”についてだ。」
僕はそれを聞いて目を開いた。
“闇”についてか。
僕はいろいろ考えているとふいに笑ってしまった。
「それで精神病院・・・。良いじゃないか。ここにいても退屈だし、行ってやらんでもない。」
彼は一息安心のため息を出した。
だが、君の思ってるほど良いデータは取れないと思うよ。
闇は本当の人格を出さないといけないのだから・・・。
「さぁ、行こう」
周りの警官たちが足を自由にし、二人がかりで連れて行かれた。
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