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ッと骨がへし折れる。真っ黒な影が私の足首をつかみ、グルグルと回した。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
両目から涙が溢れ、グシャグシャと右足がおかしな方向にねじ曲がった
『アハアハアハ、顔が涙でグシャグシャ!!』
影の隙間から覗く、巨大な口から声が聞こえる。子供が虫を木の棒で殺すように、なんのためらいもなく、傷つけられる。ガリガリと床を爪で掻いて、床を這いずる、私にさらに影がからみつき、髪の毛を掴み。グイッと上体を上げられた。
『よーっく狙ってね。目玉、十点!! 喉は五点!! 耳は三点。他は一点、さぁ、頑張って!!』
影が私の両目を貫き、脳みそをかき混ぜたのは、それから数秒後のことだった。
一方で九十九は、真っ黒な影で覆い尽くされた隠し部屋から離れて、呑気に本を読んでた。中から安室浪江の悲鳴が響いているが、彼はまったく頓着していない。
「気がつくべきだ。他人の秘密に近づくことは、時には異世界への扉を開くことになりかねない」
パタンと本を閉じて、
「そう思いませんか。仮音」
「…………」
日本刀を抜きはなった、少女は無言のまま切っ先を向けた。
「そんな怖い顔をしないでくださいよ。仮音」
両手を上げて、降参のポーズをする九十九に、仮音はキッと睨みつけた。
「気安く私の名前を呼ばないで」
「ほう? じゃあ、こう呼ぶべきですか。か……」
九十九が何か言う前に、仮音は日本刀を振るう、直前に九十九はヒラリとかわしていた。
「やれやれ、喧嘩っ早いのも『あの頃』と変わりませんね」
「昔話をしにきたわけじゃない」
ギュッと日本刀を握りしめて、切っ先を向けた。過去も、なにもかも全てを切り裂くように彼女は九十九を睨みつけた。
「ねぇ、貴女はいつまでこんなこと続けるつもりなんですか? 私の仕事の邪魔をしないでほしいんですか」
「邪魔? 貴方だって、いつまでこんなことを続けるの? 仕事なんて言っているけれど、そんなの世の中に悪意を撒き散らしてるだけじゃない」
「だから、いいんじゃないですか。この平和ボケした世界に数多くの呪いを撒き散らすことで、この世に警鐘を鳴らすことができる。こんなどこにでもありそうな家で続けて、事件や事故が起これば、近隣住民はきっとこう思うでしょうね『こんな怖いことがあるんだってね』
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