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その後、家族は親身になり色々心配してくれて、自分に対して良くしてくれる‥
俺は少しだが、これが本当の家族だと思い初めていて、それは自分にとって、思いもよらない心境の変化だった。
考えが前向きになり、もしかしたら足が良くなるんではと思い、リハビリを志願して、辛いが自分でも努力した‥‥
その間、俺をこんな目に合わせたあの赤い車の人間を段々と恨み初めていたのだ!
リハビリが辛い分だけあの人間の恨みも大きくなっていく。
「あの野郎‥‥」
リハビリの効果が出ない状態が続いていたが、その頃奴の顔を思い出す為に色々考えたら、催眠術で過去の記憶を呼び覚まして貰う事を考えつき、直ぐに催眠術師に依頼したのだった。
‥‥‥‥‥‥‥‥
幾日が過ぎ、催眠術を行う日がやって来た‥‥
「それでは、後退催眠を初めます、リラックスしてから、はいかいいえでお答え下さい」
「あなたは段々まぶたが重くなり目を閉じます‥‥それと同時に過去にさかのぼっていきます‥‥」
「段々‥‥段々‥‥過去に戻ります‥‥‥」
「そう、そしてあなたはあの車とぶつかりそうになった過去に、戻りました」
「‥‥‥今、交差点の周りの様子が見えて来ましたね?」
「‥‥はい」
「あなたは交差点を渡ろうとしています‥‥‥」
「そして突然赤い車が飛び出して来ました、車は見えましたか?」
「はい」
「車を運転している人を見てください!」
その時、運転していた人間が見えた!
「!!」
だが‥それは‥‥俺、自身だった‥‥
何て事だ!
俺は思い出していた‥‥
親が金持ちだった為、毎日遊んで堕落し、その日も赤いスポーツカーで彼女の元に向かっている最中、彼女からメールが来たので携帯電話に夢中になり周りを良く見ていなかったのだ‥
「くっ‥‥」
俺は自分のいい加減な行動に異常に頭に血が登り、俺自身を恨み初めていた‥‥
(俺をこんなに傷つけて、下半身不随にまで追い込みやがって!)
「もう、あいつは俺じゃねぇ!!」
(あんな怠けていい加減な奴は俺が自ら復讐してやる!!)
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