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「は、はい。で、お話の続きを・・・」
私は話をそっちに持っていきます。
「う、うん。それで、気がついたら、何で、吹っ飛ばされたのか、延々と説教されて『女の子が生理のときにそんな阿呆な声をかけるなぁぁぁぁッッッ!!』って言われて、生理痛のときには、女の子に優しくするようにって、教育された・・・」
・・・・。
・・・・。
・・・・。
それは、それは。
昂揮さん、御苦労様でした。
苦笑いの私。
多分、昂揮さん。
正座させられて、延々と教育させられたんでしょうね・・・。
「そうですか。だから私を・・・」
お腹を抑えながら、めぐみさんに感謝します。
だって、そのお陰で私は、昂揮さんに優しくしてもらってるんですから。
「結愛?」
「は、はい」
「今日のデート、中止にしようか」
えっ!?
そんな!!
「結愛、そんな体調じゃ楽しめないとと思うし、もし倒れでもしたら大変だからな」
「こ、昂揮さん!」
「何?」
「デート、中止になんかしないで。私、こんなに元気ですよっ!」
私は中止になんかしたくないので、立ち上がり、両手を上げたり下ろしたりします。
回りのお客さんが、それを見て、何事っ?って顔をしてます。
「だから、だからデート、いきまし・・はっう!痛たたた」
襲ってきた痛みに着席します。
私は前屈みになって、痛みにたえます。
昂揮さん、小さくため息をついて。
「ほら、そんな体調じゃ、苦しいだろうし、第一、楽しめないだろう」
私はその言葉に、シュンとなり、うつむきます。
「結愛、今日は中止。わかったね?」
「・・・・」
「結愛っ!」
「はい・・・・わかりました」
私は、泣きそうに、いえ、もう半分泣いた状態で返事をしました。
悔しいです。
悲しいです。
神様の意地悪っ!
せっかく楽しみにしてたんですよっっ!
なぜ?
どうして?
私はとうとう、再び泣きそうになり、込み上げてきた涙を我慢せずに泣き出そうとしたとき。
「初めてのデートは、次にする。本日のデートはカウントしないからな、結愛」
「ふぁい?」
私は、初めてのデート、という言葉に反応して泣くのを止めます。
「次の部活の休みの10月の土曜日。あらためて結愛とデートしよう」
私は、昂揮さんを見つめます。
私を?
昂揮さんが誘ってくれた?
うそ?
「二人で楽しもう。結愛と一緒に」
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