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香織さん、真っ直ぐに私を見つめます。
私は、自分が嘘をついた後ろめたさもあり、目をそらしてしまいました。
「駅前のベンチで結愛、言ったよね。生理痛がひどいから、スパッツ履いてるって」
そうです。
私は、香織さんに言いました。
そして、その言葉を聞いて、ヘナヘナとその場に力なくしゃがみ込みました。
終わりです。
楽しかった、日本での学生生活。
部活動。
パティシエ-ルになる夢。
全てが。
水泡に帰すときが来ました。
両手で顔を覆い、泣き出しました。
その時、香織さんと昂揮さんが私を心配して、傍に来てくれました。
でも。
私は泣き続けました。
もう。
何もかも、終わりなんです。
ファムお姉さん。
守さん。
薫さん。
保科さん。
さようなら。
そして、光次お父さん。
めぐみさん。
ごめんなさい。
とうとう。
バレちゃいました。
・・・・。
・・・・。
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