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しかし、花を探すのに夢中になりすぎてしまい帰り道が分からなくなってしまった。
泣いていると足音が聞こえて来た。
人ではなく獣の足音。
怖くなり逃げ出そうとするが足がすくんで動けない。
助けて下さい、と何度も神様に祈った。
だが現れた獣は姿こそ異様だが優しそうな目をした獣であった。
暗闇で見えにくかったが体は鹿の様であり、顔は龍の様で一本の角が生えていいた。
それが麒麟との出会いだった。
その後、麒麟はリリーを家まで送り届けると森に帰って行ったのだという。
「彼は、その後も私が困っていると助けてくれました。本当に感謝してもしきれない……。そんな彼が急におかしくなってしまったんです」
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