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「どんな風におかしくなったんですか?」
「一日の大半を寝て過ごす様になって、目を覚ますと手の付けられない程暴れるんです。何とか、何とかして下さい!」
景壱の手を握り懇願するリリーの瞳にはうっすら涙が浮かんでいる。
本当に大事な友達なのだろう。いや、それ以上なのかもしれない。
「ちょっと待って下さい」
そう言って景壱は麒麟に触ろうとする。
景壱は触れる事で幽霊や妖怪の心を読む事が出来たり伝えたり、更にそれを応用する事でその姿を他の人に見せたりする力が有るのである。
麒麟に触れた瞬間景壱は直ぐに手を離してしまう。
「本当に、この人は麒麟なんですか?」
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