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「序」
突然胸に突き刺さった
透明な鋭い刃物が
ゆっくりとゆっくりと
肉を貫いて
肋骨に当たる
声も出ない程の痛みを
必死にこらえている
必死にこらえるから
刃物は骨を砕けずに
ギリギリ、ギリギリ
ギリギリ、ギリギリ
引き抜こうとすれば傷穴が拡がる
引き抜けば大量に血液が溢れる
私はそれを
必死にこらえる
やがて貫かれる事を知りながら
必死に悶える
やがて貫かれる事を知りながら
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