1人が本棚に入れています
本棚に追加
若葉が生い茂り
歩いているとうっすらと汗ばむ季節
初夏の木々はそんな身体に心地よい風を運んでくれる
僕の名前は
『トモヒロ』
今年の春に中学時代からの憧れだった野球部の在る高校に入学しました
中学時代は軟式だったけどエースで四番でした
憧れだった硬式野球
甲子園出場を目指す意気込みで厳しい練習に汗を流す毎日を送っています
そうそう！
高校に入学して驚いたのは‥
僕の家の隣りに住む幼なじみの『百合っぺ』と同じクラスになった事でした
家が隣り同士という事もあり中学に上がるまではよく一緒に遊んだものでした
いつも昼休みには百合っぺの友達の凜が
僕の教室に遊びに来ます
百合っぺと凜の二人は帰り道もいつも一緒に帰っている様子で、僕がグラウンドで練習をしているとネットの脇を通って帰るのが見えます
あの二人、授業の時以外はいつも一緒にいる感じで、あまり百合っぺと話しをする機会もなく
一年生の僕はグラウンドでの野球部の練習に明け暮れる毎日を送っています
一学期も もぅあと少しで終わる…
あと数日したら夏休みに入る
そんなある日
百合っぺと凜がいつものようにグラウンドの脇を歩いて帰っていくのが見えました
ネットの脇で立ち止まって僕達野球部の練習を眺めながら何か話しをしている様子でした
『あいつら帰宅部は呑気でいいよなぁ』
そう呟きながら帽子を脱いで額の汗を服の袖口で拭うと 入道雲の浮かぶ青空からジリジリと焼きつける太陽の日差しが目に眩しく映りました
⌒°
最初のコメントを投稿しよう！